「ねずみのすもう」をみんなで観ましょう!!2017/11/12

キャプチャ1【公演は無事終了しました】
(公演詳細はこちら)

演じるのは、くすのき燕さん。
お話の題材は有名な民話で、絵本でも親しまれている「ねずみのすもう」。

貧乏だけれどとても気のやさしいおじいさんは、ある日偶然、痩せぽっちのねずみと金持ちの家の太っちょねずみが相撲を取っているのを見てしまいます。実は、その痩せぽっちねずみは、おじいさんのうちのねずみです。ところが、何度取り組みをしても痩せぽっちねずみは、負けてばかり・・。

それを可哀そうに思ったおじいさんは、ねずみにお餅を食べさせてあげます。おじいさんのおかげで、勇気100倍、力も100倍になった痩せっぽっちねずみは、太っちょねずみに挑んで、見事投げ飛ばして勝利!

 

私は、子どもがまだ低学年だった17、8年前でしょうか。永山の学校のクラブハウスで初めて、肩掛け芝居のねずみのすもうを観ました。肩掛け芝居、という上演形式にびっくりして驚きながらも、2匹のねずみが、あっち行ったりこっち行ったり、くんずほぐれつ躍動する姿に、ただ見とれていた気がします。ねずみが大きくなったり小さくなったり、子どもも呆気にとられて見入ってました。今でも楽しかった思い出として心に残っている作品です。

肩掛け芝居とは、肩幅よりちょっと大きいぐらいの箱を首からぶら下げて、その箱を舞台にして、人形を動かして見せるもの。室町時代から江戸時代まで行われていた、日本古来の芸能を、現代に復活したものです。一人で演じられる、場所を取らないということで、大道芸でも人気です。

キャプチャ そして、今回の作品には、お楽しみがもうひとつ。「ハロー、カンクロー」という腹話術が同時上演されます。くすのき燕さんが持っている何やら怪しげなトランク。そこから飛び出してきた、派手なトリ・カンクロー。これがとっても生意気で、燕さんもタジタジ・・・・。どんな奴かって? それは観てのお楽しみ!

「くすのき燕」さんってこんな人!
大学では人文学部で心理学を専攻。大学在学中から人形劇を始め、プーク人形劇アカデミー卒業で学び1987年卒業。 1986年から10年間、人形劇団・空中分解で作・演出を中心に活動。 1988年 日本で開催された第15回ウニマ【国際人形劇連盟】総会と1988世界人形劇フェスティバル開催時の1年間、日本ウニマに勤務。その後、人形劇を学ぶために4ヶ月間、渡欧しヨーロッパの人形劇に触れる。
1990年 帰国後エツコ・ワールド創設にかかわり、同社にてひとり人形劇での全国巡演、人形劇の作・演出・ワークショップの他、海外劇団の招聘公演などのプロデュースも行う。2005年にエツコ・ワールドを退社、『人形芝居 燕屋』として、演出とひとり人形芝居の公演を中心とした活動を始める。
2006年4月より、信州・松本へ拠点を移す。 移転後、飯田市内の小中学校や県内の養護学校での人形劇づくりに多数参加。現在、長野県内はもとより、全国で人形劇の上演、ワークショップのほか、映像出演や他劇団の演出を多数行うなどをマルチに活動中。

 

多摩子ども劇場では、例会として、「さんまいのおふだ」「グリムのかばん」などに取り組みました。また燕さんの招聘海外劇団のプロデュース作品として、ハンガリーのひとり人形芝居ミクロポディウムの「STOP!」「CON ANIMA」にも取り組みました。それぞれの作品、斬新で印象的でした。懐かしく思い出される会員も多いはず。高学年の会員も大人の方も是非、ご一緒に鑑賞しましょう。

   燕のちょっと長いひとりごと HPより転載してご紹介します) 
   僕のかかわる作品の客席には多くの子どもたちが座ってくれます。うれしい事です。「芝居を観れば、いい子に育つ。」なんて、物事は単純ではありません。子どもたちは、家や学校はもとより、この複雑な社会の中で育っているわけですから。しかし一方、芝居を観ないで育ってしまうというのは、とても残念な事だと思います。『人間がつくったものの中で素晴しいものベスト10!』、少なくともベスト20ぐらいを挙げれば、舞台というものは、必ずその中に入ってくるもの。それを知らずに育つというのは、いかにももったいない。芝居のない人生なんて味気ない。芝居のある生活の方が、圧倒的に豊かな人生だ。そんな風に思います。『ゆいの会』の主催で、僕は年に数回、小児科病棟での上演をさせていただいています。この会は、全国の病院で闘病中の子ども達へ、プロのパフォーマンスを楽しんでもらうと目的でつくられた会です。そこで出会った子どもたちの中には、僕の人形劇が、人生でただ一度の演劇体験となってしまう子もいます。それは本当に残念で悔しい事です。でも、もしこの活動がなかったら、その子は人形劇、演劇というものと出会わずに一生を終えた。その一回が、僕の芝居でよかったかどうかという事はさておき、人形劇というものを体験した事は、彼らの人生を少しだけ豊かにしたのではないかと思うのです。(勿論、そのような子ばかりではありません。元気になって、僕の公演にわざわざ足を運んでくださった親子もいらっしゃいます。本当にうれしいひと時です。)

演劇を観るという中で、想像力や感性が育つ。そういう側面も勿論あります。この事は、もっと声を大にして、世間に伝えるべき事なのだろうと考えています。しかし、ずっと単純に「芝居は人生を豊かにする」という事、そのものの意義を、評価してもいいのではないかと考えています。この国が豊かになろうと頑張ってきたのは、子どもたちを塾に行かせるためやゲームを楽しんでもらうためではなかった。そんな気がします。

 

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